美しき命
集落最後の牛飼い、
M爺さんが亡くなって半年。
田んぼは委託され、
餌用に変わった。
妻のKさん、
女一人には手に余る作業が、
野良のあちこちに待ち受けていた。
数日前、
公民館から我が家に通じる農道、
その両脇の草が枯れていた。
草刈の余裕がなく、
枯葉剤を撒いたのだ。
少子高齢化は癌細胞のように体力を奪う。
まず、
獣害を減らす猟師の数を減らした。
次に、
雑草軍団の襲来に草刈ができず、
こうして枯葉剤に頼るしかない限界集落にした。
「今だけ、自分だけ、カネだけ」の世上波が、
「今だけ、ここだけ、枯らすだけ」の悲しい光景になった。
「妊娠中に食べる草はこれ、
この草には近づかないし。
牛は草をよく知っているよ。」
そんな会話を交わしたKさん、
草を食(は)む牛が去った時、
草との対話が消えた。
そして、
草はいのちの連鎖から解かれ、
枯らすべき害草になった。
生命循環から離れたいのちは、
単なるモノ。
米が太陽のつぶつぶであり、
未来の自分であることを知らない世代は、
日々の暮らしに枯葉剤を撒いて、
悩みや問題を除草する。
本日昼下がり、
道を散策した。
枯れ草の中に、
赤い影が揺れた。
(これは!・・・)
そう、彼岸花。
一面、
枯れ野と化した中に、
彼岸花が二群れ。
いのち溢れる大輪の花を開いていた。
「大丈夫、こんなもの。
根は枯れませんよ。
枯れるどころか、
さ、この通り。
彼岸の日も近いし」
信じてきたいのちが、
見事に開いたのだ。
しかも、
たった一日で。
嬉しかった。
抱きしめたいほど、
震えた。
地に臥して、
祈り、
畏怖した。
このいのちの しぶとさ
このいのちの 美しさに
自然薬草園で育てた薬草酢の製造・販売|株式会社薬草酢本舗 芳山坊
株式会社薬草酢本舗 芳山坊では、野草たちと共に生きることをテーマに、みなさまの健康をサポートする薬草酢の製造・販売をしています。自然薬草園で育った野草を手間暇をかけて熟成させた薬草酢は、野草たちの持つ自然の治癒力を全身にめぐらせて血行を良くし、体を温め、体内循環のリズムを整えます。暮らしの中に自然のいのちをつなぐ野草酢をぜひお試しください。
屋号 | 株式会社薬草酢本舗 芳山坊 |
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