木いちご
新緑のふるさと。
茂みにはじける、木いちご。
今季も、
赤いドレスを装い、虫や鳥、人を誘います。
この誘いにほだされ、
茨(いばら)の宮城に入りました。
少女のような 緑の実
生娘のような 橙の実
熟女のような 赤の実
それぞれが家族となって、
しなる小枝に幸を結ぶ、ほほえましい姿。
ポロリと採れる赤い実、
口に入れました。
野のいのちがじわ~と広がり、
いつしか太古の音が聴こえます。
6万年前、
東アフリカを出発した人類の祖先は地中海方面へ渡り、
山脈や砂漠を越えて一部はインド洋、
一部は東や北の草原を渡り、モンゴロイドになりました。
2~3万年前、
その一族がさらに北を目指し、
当時陸続きだったベーリング陸橋を渡りました。
その一万年の旅路を語り継いだアメリカ先住民族、
イロコイ族。
木いちごと出会った時の喜び、
よくわかります。
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一族の旅は続いた。
いのちをつなぐ糧は荷物の底をついたが、
水だけはいぜんとしてたっぷりあった。
木の皮のかけらや味のいい葉を噛みながら、
一族は旅を続けた。
「明日の希望を忘れないように」
<知恵の娘>が言う。
この知恵を、一族の何人かがじっと見守っていた。
・・・心あふれるこうした明日への希望が・・・
空腹に痛む胃袋と、めまいの悲しみしか頭に浮かばない者たちを励ましていた。
同時に、
くる日もくる日も<知恵の娘>は、
今日の道にしっかりと足を踏み出し、
木々におおわれた山並みのことをたびたび語った。
それらの木の下にはたくさんの生き物がいるはずだし、
生き物たちの糧となる木苺や根もあるにちがいない、と。
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それからまもなく、
丸々として甘く白っぽい色の木苺が見つかった。
それは一族の腹を満たすには少なすぎたが、
希望を与えるにはじゅうぶんだった。
どの木苺も、
全員に渡るよう注意深く分けられ、
最後に大地にも二つ残された。
一族そろって、これが新しい大地からの最初の贈り物であることを、
理解できるようにー。
(「一万年の旅路」より抜粋)
一万年の旅路、
そこには一族を励まし、
未知の大地を照らす、知恵者がいました。
それは、
直観力豊かな、娘でした。
見つけた木苺は“希望”の実であり、
大地からの“贈り物”だったのですね。
そして大地に帰した二個の木苺。
それは再生と希望
後に続く者たちへの、共生(ともいき)の実でした。
令和の新緑、
一万年の旅路は語りかけてきます。
“大地からの贈り物、大事に、ね。”
野草酢には、
こんな贈り物が入っています。
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